頭痛や肩こりなどの慢性的な体の痛みには生活習慣が関係しています。
理想的な「姿勢」と「呼吸」を習得することで、根本から体の機能を改善していきます。
人は普段、それぞれ好きなように体を動かして生活しています。その中で、無意識に習慣化された悪い姿勢や呼吸、動きの癖に気づかずに、凝り固まった状態で何年も暮らしている人がほとんどなのです。無理な姿勢や呼吸、動きは、体に余計な負荷をかけ、それが原因となって、様々な体の痛みを引き起こします。
一時的に症状を軽減する対処療法で改善したとしても、またしばらくすると痛みが再発します。痛みを生み出す根本原因にアプローチしない限り、常に同じ悩みを抱えることになります。根本解決のため、普段の体への向き合い方を変え、行動そのものを変化させていくイメージが必要なのです。
根本的に痛みをなくすためには、日常生活において良くない動きを生み出している行動そのものを変化させるしかありません。そのためにはまず、自分の体にどんな癖があり、どんな動きが身についてしまっているのか、その特徴に「気づく」こと。ピラティスで体を動かしていく中で、多くの身体的な「気づき」が生まれます。それは痛みのない体に変化するために必要不可欠な要素。ここでは、「気づき」をもとに変化するプロセスをご紹介します。
ピラティスのレッスンで体を動かしながら、体の動きの特徴を掴んでいきます。「この動きのときは力が入らない」「この部分は全然伸びない」など、普段は決して気づかない、たくさんの気づきを得ることができます。
体の特徴や癖に気づくことができると、「この痛みはこれが原因かな?」「じゃあこうしてみよう」と具体的な選択肢を考えることができます。まるで自分の体そのものと対話するような感覚です。
トレーナーや対処療法に頼らず、何か痛みが出てきたら、まずは自分で考えて行動してみる。その自立や自己管理の感覚が習慣化されてきたら、自分で自分の体をコントロールできるようになります。
私生活のあらゆる場面で、自分の体や動きを意識しながら、無理なくコントロールができてくると、それまで無意識下で体に染み付いてしまった悪い姿勢や動きが変わり、日常の行動が変化し始めます。
行動が変化することで常に理想の姿勢を保てるようになると、呼吸を司る骨や筋肉も動きやすくなり、自然に呼吸が整います。そうすることで体がリラックスして、理想的な動きが自然に身に付くようになります。
ピラティスの「気づき」を通して自分の体の特徴を知り、自分自身の体と「対話」ができるようになると、あらゆるシーンで選択肢が増え、自分で「自立」して体をコントロールできるようになります。そうすることで日常生活の姿勢や動きが変わり、行動に「変化」が生まれます。その結果、理想の姿勢、呼吸、動きが「定着」し、最終的に体の痛みのない新しい自分になることができるのです。